青梅のなる頃4 母親と母性
バレンタインの小話が出来上がった頃、
次作を読み切りで最終回とすることに決めたのですが、
1でも書いたとおり、
本来の流れならあと3、4回は
小話で作れる長さなので
一つの話にするのにけっこう四苦八苦しました。
家族がテーマなので
キリシマが結婚というものに消極的である理由が
家庭環境によるところが大きいかなと思い
母親を亡くす
父親との不和
この二つをエピソードとして入れました。
理想の母親像(母性)というものを
私自身は幻想と思っていますし
それが善なるものとして表されることに
若干恐れも抱いています。
キリシマにとっては自分の母親が
母親として完全で完璧であるゆえ
自分(現実)とのギャップに苦しみます。
そして母親の完全なる母性というのは
自身の夢や希望を犠牲にした上で
築かれたものであると
少女時代のキリシマは気づきます。
奇しくも母と同じ夢を持っていたキリシマは
その夢を叶え、母の名をペンネームとし
小説家となりました。
このあたりの経緯があって
結婚に二の足を踏む、という流れにしたのですが
小話シリーズを楽しんだ人が
こんな辛気臭い話読みたいのか
という不安が描いている間ずっとありました。
ギャグやコメディならきちんとそのカラーで
話作りをしたほうが読者の方がついてきてくれる気がしたのです。
今もそれはやっぱりそう思います。
私の悪い癖で描いてると
だんだん辛気臭くなるのです(´Д` )
ネクラなのが出ちゃうんですかね。
漫画って怖い。
ただ小話でそのまま続けていたら
たぶん青梅のような展開にはならなかったと思いますし
(家族のトラウマとかは描かんかった気がします)
まあ、受け入れてくださる方が多かったので
結果オーライなんでしょうか・・・
漫画って難しい。